今回は五十肩と呼ばれている疾患に対してお話します。発病の平均年齢は50代で、40~70代の特に女性に多い病気です。
患者の20~30%が反対側の肩にも発病しており、糖尿病や甲状腺疾患、心疾患、脳血管疾患、パーキンソン病などがある方も発病しやすいとされています。
これらに加えて、リハビリテーションの現場では肩こりや猫背、円背などのある方にも多いと感じられます。該当する方には、「四十肩・五十肩の予防に効果的な運動」で紹介した運動を特におススメします。
左上図にあるような症状が五十肩です。四十肩ともいわれますが、四十代五十代に多く発症するから一般的に呼ばれますが肩関節周囲炎といいます。外傷などが原因で発症する例は25%になるそうですが、更年期障害とも考えられ、肩関節部に石灰沈着する症状が多くみられます。糖尿病の持病の方は最も発症しやすいといわれています。しかし明確にはなっていません。疼痛が発生した直後は安静ですが、その後はできるだけ動かさなくては固まってしまい疼痛が悪化します。
ご自分で有効なリハビリはゴッドマン体操と言われる方法です。アイロン体操ともいわれますが、約1kg前後の重りを持つことで肩関節の間隔を少し開けながら動かす運動です。比較的痛みが少なく動かすことができます。沈着性石灰がある場合は痛みがひどくこの運動は効果的です。